オリジナル・ウクレレ作りに挑戦しよう!【2. ボディ製作編】
枠組み型を作る
枠組み型は、板の曲げ加工をする際も成形型として必要で、これがあれば同じものを作るときにも便利です。
まず図面を板に転写して切り取りラインを示します。
ドリルで2カ所穴を開け、そこからジグソーで切り出します。
型に使う板の厚さは4センチです。
中心で分割しておけば加工品を取り出しやすくなります。
サイド板(側板)を用意する
ボディ全体に使用する木材はスパニッシュシダーです。
この木は杉の仲間でも針葉樹でもなく広葉樹ですが、シダーのような香りがあるのでこう呼ばれているそうです。
むしろシダーよりも葉巻のようないい香りです。
シガーボックスシダーの二つ名を持っている木です。
板のサイズは幅4.5センチ、長さ21センチ、厚さ3ミリのものをカンナで1.5ミリの厚さまで薄くして2枚用意します。
このサイズにする理由は、曲げやすくするのと共に音響に関係性があります。
薄くした板を重ねてクランプし、幅をそろえるためカンナで調整します。
次に板を100度の熱湯に30分浸してやわらかくします。
熱を加えて曲げるときに割れないようにするためです。
これも自作ベンディングアイロンです。
金属のパイプに特殊なシーミングアイロンを取り付けて熱がパイプに伝わって板を曲げる仕組みです。
この型に温めた板を押し付けながら曲げてゆきます。
参考に次の動画をご覧ください。
サイド板(側板)の組み込み
曲げ終わったサイド板を枠組みに入れて、左右の繋ぎ目にカーブ面を付けた木製ブロックを接着します。
ブロックは接着時にクランプしやすいように大き目に作ってあったので、サイド板と同じ幅にノコギリで切り落とします。
トップボードを取り付ける準備
サウンドホールの開いたトップボードやバックボードを接着するための補強材を作ります。
材料は同じです。
ペオネス(木片)を同じサイズに切り、切り口をサンドペーパーで整えます。
次にペオネスに一つずつ接着剤を付けながら、クリップでサイド板に挟み込み固定します。
これで乾燥後にトップボードなどが取付できるようになるわけです。
いかがでしたでしょうか。
次回はトップとバックボードの加工をご紹介いたします。
どうぞ、お楽しみに。
ライタープロフィール
アマチュア楽器製作家
クマパパ
中古エレキギターの改造やリペアーから始まり、現在はアコースティックギターやウクレレのオリジナルに没頭している。
夫婦でボサノバを歌っている。
職業は、工房Wood Wham Teckを立ち上げ、主に木製のケースや修理と、流通関連の企業内で輸送や輸出梱包の作業もしている。